セラミック治療を受ける際は、他の治療と同じように、歯科クリニックで問診票に記入するのが一般的です。
このとき、患者さんは忘れないように必要な項目を正確に記入しなければいけません。
今回は、特に抜けてはいけない項目について、それぞれ詳しく解説します。
セラミック治療の問診票で記入しなければいけないこと4選
以下の項目については、必ず正確に記入しましょう。
・治療を希望する部位と現在の具体的な症状、悩み
・過去の治療歴と現在受けている他科の治療、持病
・金属やその他のアレルギー、過敏症の有無
・歯ぎしり、食いしばりの自覚や生活習慣
各項目について詳しく説明します。
治療を希望する部位と現在の具体的な症状、悩み
問診票では、セラミック治療を検討するに至った、もっとも改善したい問題を明確に記載することが最優先です。
「前歯の見た目を良くしたい」「奥歯の銀歯を白くしたい」といった部位の特定だけでなく、現状のストレスを詳細に伝えます。
例えば「10年前に変色した保険のプラスチック前歯の黒ずみが気になり、人前で笑うのをためらう」とった動機です。
また単に見た目の問題だけでなく、「冷たいものがキーンとしみる」「噛むと鈍い痛みがある」といった自覚症状があれば必ず書きましょう。
セラミックを被せる前に対象の歯の根の治療や虫歯処置が不適切だと、せっかく高価なセラミックを入れても早期に脱離したり、再治療になったりするリスクがあります。
歯科医師がどこを、なぜ、どのように治したいのかを正確に把握することで、精密な検査のターゲットが絞られ、より確実で無駄のない診察プロセスへと進むことができます。
過去の治療歴と現在受けている他科の治療、持病
過去の歯科治療に対するトラウマや経験、および現在の全身状態は、安全な麻酔や手術を行うために不可欠な情報です。
歯科治療歴としては「麻酔で気分が悪くなったことがある」「型取りのシリコンやアルジネートで強い嘔吐反射が出る」「歯の神経を抜いた治療の経験がある」などを共有します。
これにより、クリニック側は笑気麻酔の導入や型取りを光学スキャナーによるデジタル印象に切り替えるなどの配慮が可能になります。
さらに重要なのが、全身疾患の有無です。
高血圧や心臓疾患、糖尿病、骨粗鬆症などの持病、あるいは現在妊娠中であるといった情報は治療の安全性に直結します。
特に糖尿病は重度の歯周病リスクを高め、骨粗鬆症の治療薬は抜歯を伴う治療の際に骨壊死のリスクを伴います。
血液をサラサラにする抗凝固薬を服用している場合は、事前の減薬や止血処置の準備が必要です。
セラミック治療は審美目的であっても外科処置や麻酔を伴うため、お薬手帳の提示とともに、持病の有無を余すことなく正確に記載しなければなりません。
金属やその他のアレルギー、過敏症の有無
セラミック治療を選ぶ大きなメリットの一つに、メタルフリーによる健康維持がありますが、アレルギーや過敏症の既往歴の正確な申告は必須です。
これまでに「ピアスやネックレスなどのアクセサリーで肌が荒れた」といった自覚症状がある場合、金属アレルギーの潜在的なリスクが高いため必ず記載します。
歯科用金属は、長年口の中にあることで唾液によりイオン化して溶け出し、手のひらや足の裏に湿疹ができる掌蹠膿疱症や全身の皮膚炎を引き起こす原因になります。
セラミック治療には、内側に金属を使用するメタルボンドと、すべてセラミックで構成されるオールセラミックがあります。
金属アレルギーがある場合は、完全に金属を排除した材料の選択が必須となります。
また歯科治療で頻繁に使用される局所麻酔薬やラテックス、抗生物質や鎮痛剤に対するアレルギーや副作用の経験も漏れなく記入してください。
これにより、アナフィラキシーショックなどの深刻な医療事故を未然に防ぐことができます。
歯ぎしり、食いしばりの自覚や生活習慣
セラミックは非常に強固で審美性に優れた素材ですが、過度な衝撃や日常的な悪習癖によって割れたり欠けたりするリスクがあります。
そのため、就寝中の歯ぎしりや、日中に無意識に上下の歯を接触させてしまう食いしばりの自覚、あるいは家族からの指摘がある場合は必ず申告します。
これらの癖がある場合、セラミックを入れた後に圧力がかかり、せっかくの強固なジルコニアなどが破損したり、土台となる自身の歯が割れて抜歯に至ったりすることがあります。
事前に把握できれば、治療後に就寝用のマウスピースを製作してセラミックを保護する計画を組み込むことができます。
また喫煙の有無やコーヒー・赤ワインなどの嗜好品の摂取頻度も重要です。
タバコに含まれるニコチンは歯茎の血管を収縮させ、血流を悪化させるため、歯周病を悪化させセラミックの土台となる歯肉の後退を招きます。
さらに、ホワイトニングを併用してセラミックの色を合わせる場合、着色しやすい生活習慣の把握は最終的な色調決定の重要な判断材料となるため、正直に記載する必要があります。
まとめ
問診票は、歯科クリニックが患者さんの情報を手に入れるための大事な資料です。
そのため、患者さんには正確な情報を漏れなく伝えることが求められます。
また問診票で伝え忘れたことがあったとしても、実際治療を受けるまでに伝えればOKです。
間違っても、重大な治療歴や症状などを隠して、セラミック治療を受けないようにしてください。

