セラミックにはさまざまなメリットがありますが、治療後のメリットとして大きいのは、二次虫歯を防ぎやすいという点です。
二次虫歯は、一度治療をした箇所が再度虫歯になってしまうもので、セラミックはこちらのリスクが低いです。
今回は、セラミック治療で二次虫歯を予防することのメリットを中心に解説します。
セラミック治療が二次虫歯を引き起こしにくい理由
銀歯など他の補綴物に比べ、セラミックが二次虫歯になりにくい理由としては、主に以下のことが挙げられます。
・プラークがつきにくい
・隙間ができにくい
・経年劣化が少ない
セラミックは他の補綴物よりも表面がツルツルしています。
そのため、虫歯の直接的な原因となるプラークを寄せ付けません。
一切付着しないというわけではありませんが、毎日正しくブラッシングをしていれば、こびりついてしまうような心配は少ないです。
また隙間ができにくいことも、セラミックが二次虫歯を防ぎやすい理由です。
セラミックは高品質の素材であり、天然歯との適合性が極めて高いです。
このことから、銀歯のように天然歯との隙間ができにくく、虫歯菌が入り込む余地を与えません。
さらに、セラミックは金属や歯科用プラスチックのように変形したり、劣化したりすることが少ないです。
つまり、長期間にわたって二次虫歯を予防し続けられるということです。
セラミック治療で二次虫歯を予防するメリット4選
セラミック治療を受け、二次虫歯のリスクを極力減らすことのメリットとしては、以下のことが挙げられます。
・歯を残せる可能性が高まる
・根管治療を避けやすくなる
・身体の負担を減らせる
・治療費の負担を減らせる
各メリットについて詳しく説明します。
歯を残せる可能性が高まる
セラミック治療により、二次虫歯を防ぐことは、歯を残せる可能性が高まることにもつながります。
二次虫歯を治療する場合、過去に削った部分をさらに大きく削らなければいけません。
そのため、再発すればするほど天然歯の部分は少なくなっていきます。
また治療を繰り返したことで薄く脆くなった天然歯は、そのまま使用するのが難しくなり、最終的に抜歯しなければいけないことも考えられます。
一度抜歯した天然歯は、当然元に戻ることがありません。
このように、貴重な天然歯を少しでも残すために、セラミック治療は適した治療だと言えます。
根管治療を避けやすくなる
セラミック治療で二次虫歯を予防すれば、根管治療を受けるリスクが軽減されます。
こちらは、いつの間にか虫歯が進行していたという状況が少なくなるからです。
根管治療は、歯の内部にある根管という部分の汚れや神経などを除去する治療です。
虫歯が重度にまで進行している場合、こちらの治療によって対処することが多いです。
また虫歯は中程度くらいから痛みが出始めたり、歯の表面が黒くなったりするため、重度まで発症に気付かないというケースは稀です。
一方、二次虫歯は補綴物の内部で発生する虫歯であるため、気付いたら重度にまで進行しているということが起こり得ます。
結果的に、歯科クリニックでいきなり根管治療を受けなければいけないことになります。
二次虫歯を防ぎやすいセラミックの場合、このようなリスクは少ないです。
身体の負担を減らせる
患者さんの身体の負担を減らせることも、セラミック治療で二次虫歯を予防することのメリットです。
二次虫歯の治療を受けるということは、単純に虫歯を1本治療するケースよりも通院回数が多くなるということになります。
また二次虫歯に根管治療で対処する場合、完治するまでに10回前後通院しなければいけないことも珍しくありません。
虫歯治療が苦手な方にとっては、1回通院して治療を受けるだけでも苦痛ですし、歯科クリニックが遠ければ通院の時間や手間もかかります。
セラミック治療は二次虫歯を防ぎやすいため、このような治療や通院における患者さんの負担を減らしやすいです。
治療費の負担を減らせる
セラミック治療で二次虫歯を予防すれば、単純に治療費の負担も減らすことが可能です。
虫歯治療は基本的に保険が適用されますが、二次虫歯が重度にまで進行してしまった場合、ある程度トータルの金額は高くなります。
1回の治療は数千円程度であっても、二次虫歯を完治させるには数万円程度かかることが考えられます。
セラミック治療は、一般的な虫歯治療よりも審美歯科治療の意味合いが大きいため、基本的に保険が適用されません。
それでも、二次虫歯を発症しなかった場合、何度も二次虫歯を受けるよりはセラミック治療を1回受ける方が治療費は安くなることがあります。
まとめ
歯に詰め物や被せ物が装着されている以上、完全に二次虫歯のリスクを排除することはできません。
しかし、セラミックは二次虫歯が起こりにくい素材であるため、今後のことを考えると選択肢に入れても良いでしょう。
もちろん、セラミックであっても治療後のセルフケアや定期検診を怠っていると、二次虫歯のリスクが高まるため注意しなければいけません。
