セラミック治療は、審美歯科治療の中でもかなり人気の高い治療です。
近年は芸能人などの一部の方に限らず、一般の方でも受ける方が増えてきました。
しかし、セラミック治療は必ずしも思い描いていた通りの仕上がりになるとは限りません。
今回は、セラミック治療の失敗に関することをあれこれ解説します。
セラミック治療後に歯が痛いのはなぜ?
セラミック治療後は、歯を削った刺激や、被せ物を取り付ける際の刺激で、一時的に知覚過敏や痛みが出ることがあります。
通常は数日から数週間で落ち着きますが、痛みが続く場合は神経の処置が必要になることもあります。
治療後数ヶ月経っても痛みが引かないのは失敗?
セラミック治療後の痛みが長期間続く場合、被せ物の下の歯髄に炎症が起きている可能性があります。
そのため、前述したように再治療や神経を抜く処置が必要になる場合があります。
完成したセラミックの色が気に入らない場合はやり直せる?
患者さんの希望の色に仕上げるには、治療計画の段階で色の確認を十分に行うことが重要です。
ただし、装着後であっても色の選択ミスが明らかな場合は、やり直しを検討することになります。
セラミックの形が不自然な場合は?
セラミックの形が不自然な場合、治療前のカウンセリングで形の希望を伝えきれていない、または歯科医師の技術や技工士との連携が不十分だった可能性があります。
この場合は、修正や再製作が可能か相談しましょう。
歯と歯茎の境目が黒ずんで見える場合は?
セラミック治療を受けた歯と歯茎の境目が、黒ずんでしまうというトラブルがあります。
これは主にメタルボンドという、金属を使用したセラミック素材で起こりやすい現象です。
金属アレルギーや歯茎の退縮が原因の場合、オールセラミックやジルコニアへの交換で改善できる可能性があります。
歯茎が下がりセラミックの根元が見えてきたらどうする?
歯茎が下がってセラミックの根元が見えるという現象は、加齢や歯周病、または治療時の歯茎への負担が原因で起こります。
見た目が気になる場合は、歯茎の再生治療などを検討することもあります。
セラミックの色が不自然に透明すぎたり白すぎたりすることはある?
こちらはセラミックの種類や歯科クリニックの技術によります。
セラミックは天然歯のような透明感を出すことも可能ですが、経験豊富な歯科クリニックを選ぶことが重要です。
セラミックが欠けた場合は修復できる?
セラミックが修復できるかどうかは、欠けの程度によります。
小さな欠けであれば研磨や歯科用レジンでの修正が可能ですが、大きく割れた場合、基本的に修理は困難で、再製作が必要です。
セラミックの歯が外れた場合はどうする?
セラミックの歯が外れた場合、セラミックを清潔な状態保管し、すぐに歯科クリニックに連絡してください。
ほとんどの場合、再度接着することが可能です。
セラミックは割れやすいというのは本当?
セラミックは陶器質で硬い反面、瞬間的な強い衝撃には弱いという性質があります。
力がかかりやすい奥歯には、ジルコニアなど強度の高い素材を選ぶことで対策できます。
歯ぎしりや食いしばりがあってもセラミック治療は受けられる?
歯ぎしりや食いしばりがあっても、セラミック治療を受けることはできます。
ただし割れるリスクがあるため、ナイトガード(マウスピース)の使用を強く推奨されることが多いです。
セラミックが割れた場合の保証制度は?
多くの歯科クリニックでは、セラミックの破損などに対する独自の保証制度を設けています。
治療を受ける前に保証期間や範囲、条件などを確認することが重要です。
セラミックの下で虫歯になることはある?
セラミックの下の虫歯は、完全に防ぐことはできません。
被せ物と歯の境目にわずかな段差や隙間があると、そこにプラークが溜まり、虫歯や歯周病を発症しやすくなります。
セラミック治療の後、歯周病が悪化したのはなぜ?
セラミック治療後における歯周病の悪化は、治療前に歯周病が適切にコントロールされていない場合や、被せ物の適合が悪い場合に起こり得ます。
そのため、まずは歯周病治療を優先すべきです。
セラミック治療の費用が想定より高額になったのはなぜ?
セラミック治療は自費診療のため、費用が高額になりがちです。
治療前に総額や内訳をしっかりと確認し、納得した上で進めることが後悔を防ぐポイントです。
セラミック治療の期間が長引くのは失敗?
セラミック治療では、虫歯治療の深さや、歯茎の状態が良くなるのを待つ必要がある場合、治療期間が長くなることがあります。
特に、他院でのやり直し治療では慎重な判断が必要なため、時間がかかりやすいです。
まとめ
せっかくセラミック治療を受けるのであれば、誰もが理想の色や形の歯を手に入れたいと考えるでしょう。
しかし、そのためには患者さん自身がある程度知識を持ち、歯科医師とのカウンセリングにおいて十分な意見交換を行うことが求められます。
また少しでも問題が見つかったのであれば、すぐに歯科クリニックに相談し、早期に対処しましょう。

