セラミック治療を受けることにより、透明感と自然な色合いを持つ人工歯が手に入ります。
また食べ物の色素による変色もしにくく、虫歯を再発しにくい点や、耐久性が高い点についてもメリットです。
しかし、中にはセラミック治療を受けるのが難しい方もいます。
今回はこちらの内容について解説します。
セラミック治療を受けるのが難しい人の特徴10選
以下に該当する方は、セラミック治療を受けるのが難しいと言えます。
・歯がない
・重度の虫歯、歯周病がある
・歯ぎしり、食いしばりが強い
・極端な歯並び、噛み合わせが悪い
・金属アレルギーがある
・妊娠している
・未成年
・治療後のメンテナンスに自信がない
・治療にかけられる費用が限られている
・健康な歯を削ることに抵抗がある
各項目について詳しく説明します。
歯がない
セラミック治療は残っている自分の歯を土台とするため、抜歯などで歯そのものがない場合は治療できません。
歯を失っている方が審美性の高い補綴物を手に入れたい場合は、インプラントなど別の選択肢を検討する必要があります。
インプラントは人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を被せて天然歯のように扱えるものです。
こちらの人工歯には、セラミック素材が使用されることもあります。
重度の虫歯、歯周病がある
歯周病が進行して歯を支える骨が少なくなっている場合や、虫歯が深すぎる場合は、まずこれらの疾患の治療が優先されます。
健康な土台があってこそ、セラミックを被せることができます。
また先に虫歯や歯周病の治療をしなければいけないということは、セラミック治療を受けるまでの期間は延びてしまうということになります。
ただし、虫歯や歯周病さえ改善すれば、問題なくセラミック治療を受けられます。
歯ぎしり、食いしばりが強い
セラミックは陶器質で硬い反面、強い衝撃で割れたり欠けたりするリスクがあります。
特に歯ぎしりや食いしばりの癖が強い人は、破損のリスクが高まります。
そのため、歯ぎしりや食いしばりについても、虫歯や歯周病と同じく先に治療を受ける必要があります。
極端な歯並び、噛み合わせが悪い
噛み合わせのバランスが悪いと特定の歯に過度な力がかかり、セラミックが破損する原因となります。
そのため骨格的な問題があることにより、歯並びが悪くなっているような場合は、矯正治療の方が適していることがあります。
金属アレルギーがある
すべてがセラミックでできているオールセラミックであれば、金属アレルギーを引き起こす心配はありません。
一方、フレームにセラミックを焼き付けたメタルボンドを選択する場合、金属を含むため金属アレルギーのある人は避けるべきです。
歯科金属アレルギーを発症すると、口内の炎症や舌の痛み、味覚異常といったさまざまな症状が現れます。
妊娠している
妊娠中はホルモンバランスの変化による歯茎の炎症や、レントゲン撮影・麻酔薬の使用など、胎児への影響を考慮して、緊急性のない治療は控えることが一般的です。
セラミック治療は、虫歯治療や歯周病治療とは違い、どちらかという審美目的の強い治療です。
そのため、妊娠中に焦って行うべきではないと言えます。
未成年
顎の骨が成長途中である場合、治療後に噛み合わせが変化する可能性があるため、成長が止まってから治療を行うことが推奨されます。
また未成年は、個人差があるものの成人するまで顎の骨が成長する可能性があるため、基本的にはセラミック治療を受けられないことが多いです。
治療後のメンテナンスに自信がない
セラミック治療は治療後も定期的な歯科医院でのメンテナンスと丁寧な自宅ケアが不可欠です。
こちらが難しい場合、二次的な虫歯や歯周病のリスクが高まるため、最初からセラミック治療を受けるべきではないと言えます。
例えば歯科クリニックに通うのを億劫に感じやすい方や、身体が不自由で通院の負担が大きくなる方などが該当します。
治療にかけられる費用が限られている
セラミック治療は基本的に自費診療保険適用外であり、費用が高額になります。
具体的には、発生した治療費の10割を患者さんがすべて負担しなければいけません。
そのため予算の都合がつかない場合は、セラミック治療を諦め、保険適用の治療法を検討する必要があります。
健康な歯を削ることに抵抗がある
セラミック治療では、被せ物や詰め物をするために、ある程度健康な歯を削る必要があります。
セラミック自体の厚みがなければ、天然歯との適合性や耐久性が不十分になってしまうからです。
そのため、健康な歯を削ることに抵抗がある人には向きません。
まとめ
周りでセラミック治療を受けている方がいるなどして、セラミック治療に対し強い魅力を感じている方もいるかもしれません。
もちろん、魅力のある治療だということは事実ですが、誰でも簡単に受けられるわけではないということは理解しておきましょう。
また口内や身体に問題がなくても、考え方などによってはセラミック治療が向いていない方もいるため、受けるかどうかは慎重に決断してください。
