セラミック治療は、主に審美面で優れている歯を手に入れたい方が受ける治療です。
天然歯に近い白さを持つセラミックを歯に入れることで、人工物とは思えない審美性を実現できます。
しかし、セラミック治療を受ける場合、白くなりすぎてしまうことがあります。
今回は、歯が白くなりすぎる原因とデメリットを解説します。
セラミック治療で歯が白くなりすぎる原因3選
装着したセラミックの歯が白くなりすぎる原因としては、主に以下のことが挙げられます。
・カウンセリングでのイメージ共有不足
・周囲の歯とのバランスの考慮不足
・色の選択ミス
各項目について詳しく説明します。
カウンセリングでのイメージ共有不足
セラミック治療を受ける際は、事前に歯科医師とカウンセリングを行います。このとき、歯科医師や歯科技工士と理想の歯の色について十分すり合わせができていないと、仕上がりにギャップが生じやすくなります。
周囲の歯とのバランスの考慮不足
周囲の歯とのバランスを考慮できていないことも、セラミックの歯が白くなりすぎる原因です。
他の歯がそこまで白くないにもかかわらず、セラミックの歯だけ極端に白いと、周囲の天然歯の中で浮いてしまいます。
このような歯は、審美性が高いにもかかわらず、人工的で不自然な印象を与えます。
色の選択ミス
セラミック治療の際、歯の色の選択を間違えることも、歯が白くなりすぎる原因です。
セラミックの歯の色は単なる白ではなく、透明感やグラデーションがあります。
またセラミック治療では、これらの特徴を含む色味について選択する場面がありますが、あまりに明るすぎるトーンの色を選ぶと、周囲の歯に関係なく違和感が出ます。
セラミック治療で歯が白くなりすぎることのデメリット4選
セラミック治療で歯が白くなりすぎてしまった場合、以下のようなデメリットにつながります。
・審美性の低下
・心理的な影響
・後戻りできない
・費用と時間が無駄になる
各デメリットについて詳しく説明します。
審美性の低下
セラミックにおける審美性とは、単純に歯が白くキレイなことだけを指しているわけではありません。
自然な見た目であることも、審美性の定義に含まれています。
先ほども少し触れたように、セラミックだけが極端に白いとその部分だけが浮いて見え、かえって目立ってしまいます。
このような状態は、決して審美性が高いとは言えません。
特に日本人の肌や元々の歯の色に対し、白すぎるセラミックは違和感を与えがちであるため、注意してください。
心理的な影響
セラミック治療で歯が白くなりすぎることのデメリットとしては、心理的な影響が出ることも挙げられます。
セラミック治療を受けた部分だけ明らかに白いと、治療を受けた歯だということが周囲にばれてしまいます。
またこのような状況は、人前で口を開けることに抵抗を感じたり、コンプレックスになったりする可能性があります。
元々このような悩みを解決するのがセラミック治療であるにもかかわらず、治療を受けたことで周りの目を気にしなければいけなくなるというのは本末転倒です。
特に、誰にもばれずに治療したいと考える方は、大きなストレスを抱えた状態で生活しなければいけなくなることが考えられます。
後戻りできない
セラミック治療で歯が白くなりすぎることのデメリットとしては、後戻りできないということも挙げられます。
一度患者さんの口内に装着したセラミックの色は、後から別の色に変更することが原則できません。
そのため、色に不満がある場合、セラミックをつくり直す必要があります。
費用と時間が無駄になる
セラミック治療で歯が白くなりすぎると、費用や時間は無駄になってしまいます。
前述の通り、セラミックの色に納得がいかない場合、あらためてセラミックの歯をつくり直さなければいけない可能性が高いです。
セラミック治療は原則自由診療であるため、つくり直しの際に発生する費用も当然保険は適用されません。
またこのようなケースでは、セラミック治療の保証の対象外になることもあります。
もちろん、セラミックの再治療にかかるのは費用だけでなく、時間も挙げられます。
セラミック治療は簡単な虫歯治療などとは違い、補綴物の作製に時間がかかります。
再治療を行う場合でも、型取りが必要だったり、製作期間が設けられたりするため、通常のセラミック治療の倍時間がかかることがあります。
普段仕事などで忙しく、なかなか歯科クリニックに通えないという方は、再治療を受けるまでに時間がかかり、なかなか理想の歯を手に入れられない可能性もあります。
まとめ
セラミック治療を受ければ、必ず理想とする白い歯を手に入れられると考えている方も多いかと思います。
もちろん、全体的に見るとセラミックの仕上がりに満足している方のほうが多いです。
しかし、見た目が白くなりすぎるなど、思い通りの仕上がりにならない可能性があることは理解しておきましょう。
また歯が白くなりすぎる原因は、歯科クリニック側だけでなく、患者さんにもあることを忘れてはいけません。
