セラミックの優れている点と言えば、やはり何と言っても審美性の高さです。
他の補綴物と比べ、装着したときの審美性が圧倒的に高く、白く輝く歯を手に入れたい方にはおすすめです。
またセラミックには、衛生面におけるメリットも数多くあります。
今回はこちらのメリットについて詳しく解説します。
セラミックの衛生面におけるメリット7選
セラミックが衛生面で優れている理由としては、主に以下のことが挙げられます。
・汚れが付着しにくい
・虫歯や歯周病のリスクが低い
・金属の影響を受けない
・変色しにくい
・口臭を抑えやすい
・寿命が長い
・生体親和性が高い
各メリットについて詳しく説明します。
汚れが付着しにくい
他の補綴物と比べて、セラミックは圧倒的に汚れが付着しにくいです。
具体的には、表面が滑らかでツルツルしていることから、プラークや細菌などの汚れが付着しにくい性質を持っています。
そのため、日々のブラッシングでも汚れを落としやすく、常に口内を清潔な状態に保ちやすくなります。
一切ブラッシングをしなくても良いわけではありませんが、その負担が少しでも軽減できるのはメリットだと言えます。
虫歯や歯周病のリスクが低い
虫歯や歯周病のリスクが低いことも、セラミックが持つ衛生面におけるメリットです。
セラミックは歯との適合性が高く、隙間ができにくいように精密に作製されます。
そのため、補綴物と歯の境目から細菌が侵入するのを防ぎ、二次的な虫歯になるリスクを軽減します。
また先ほども触れたように、セラミックはプラークが付着しにくい素材ですが、こちらは歯周病予防にも寄与します。
口内におけるプラークの数を減らせるということは、歯周病の原因菌が繁殖しにくい環境をつくれるということです。
このことから、セラミック治療は歯周病予防にも有効であると考えられています。
金属の影響を受けない
セラミック素材にはいくつかの種類がありますが、すべてがセラミックでできている素材の場合、一切金属は含まれていません。
そのため、金属が溶け出すことによる金属アレルギーのリスクがなく、敏感な方でも口内を衛生的な状態に保つことができます。
また銀歯など金属の補綴物は、唾液によって金属イオンが溶け出し、歯茎が黒ずむメタルタトゥーを引き起こすことがあります。
こちらも口内の衛生状態を悪化させてしまう現象ですが、金属を使用しないセラミック素材を適用すれば、歯茎の変色が起こる心配もありません。
変色しにくい
セラミックの衛生面におけるメリットとしては、素材そのものが変色しにくいということも挙げられます。
レジンなどプラスチック系の素材は吸水性があるため、時間の経過とともに飲食物の色素を吸収して変色することがあります。
このように変色してしまった素材は、口元の見た目を悪くするだけでなく、衛生面に問題があるイメージを与えがちになります。
つまり不潔に思われるということです。
その点セラミックは吸水性がなく、長期間にわたって装着したときの白い色を保ち、清潔な状態をキープします。
口臭を抑えやすい
口臭を抑えやすいという点も、セラミックの衛生面におけるメリットと言えます。
セラミックと歯の境目には汚れが溜まりにくく、口臭の原因となる細菌の繁殖を抑えることができます。
口臭がきついという状況は、周りの方に「不潔」「だらしない」という印象を与え、距離を置かれてしまう原因になります。
そのため、セラミックでできる限り口臭を抑えることは大切です。
寿命が長い
セラミックは瞬間的な強い力には弱いですが、劣化しにくく耐久性が高い素材です。
そのため、保険診療の銀歯などに比べて、長持ちしやすいとされています。
また寿命が長いということは、すなわち再治療の頻度が少ないということを表しています。
何度も歯科クリニックで治療を受けている場合、その事実を周りの方に知られると、少なからず不衛生なイメージを抱かれやすくなります。
セラミック治療の場合、そのようなことを気にする必要はありません。
生体親和性が高い
セラミックは、数ある歯科材料の中でも生体親和性が高い部類に入ります。
生体親和性が高いということは、口腔内の環境に馴染みやすいということであり、歯として装着する場合は本物の天然歯のように扱えます。
またセラミックは生体親和性の高さから、金属のように腐食することがないため、長期間にわたって安定した口内環境を保つことができます。
もちろん問題なく使用していれば、装着した部分に痛みが出たり、腫れたりして衛生面が悪化する心配も少ないです。
まとめ
セラミック治療を受けるにあたって、「キレイな歯を手に入れたい」という願望を持っている方は多いです。
もちろんこの考えは間違いではありませんが、「口内の衛生的な状態を保ちたい」と考える方にも、セラミック治療はおすすめの治療法だと言えます。
原則自由診療のため、決して費用は安くはありませんが、コストパフォーマンスという面で考えると決して高すぎる治療ではありません。
