【川崎・武蔵小金井・蒲田セラミック治療】セラミックの熱伝導率について

セラミックは天然歯のような自然な色合い、耐久性の高さ、プラークのつきにくさなどさまざまな特徴のある素材です。
またセラミックは、他の補綴物の素材と比べて熱伝導率が低いという特徴も持っています。
今回は熱伝導率の概要とあわせて、セラミックの熱伝導率に関することをあれこれ解説します。

熱伝導率の概要

熱伝導率は、その物質がどれくらい熱を伝えやすいかということを示す物理量です。
具体的には物質の種類と状態(温度、圧力)によって決まる固有の性質で、物体内部の温度差によって熱がどの程度早く移動するのかを数値で表したものです。

単位にはW/m・K(ワット毎メートル毎ケルビン)が使用され、こちらの数値が大きいほど熱を伝えやすく、小さいほど熱を伝えにくいことを表しています。
熱を伝えにくいということは、断熱性が高いと言い換えることもできます。

金属のように熱伝導率が高い物質は効率的に熱を放出し、発泡スチロールのように熱伝導率が低い物質は断熱材などに利用されます。
セラミックも後者に該当し、比較的熱伝導率は低くなっています。

セラミックの熱伝導率

セラミックの歯の熱伝導率は、素材の種類によって微妙に異なります。
特に熱伝導率が低いものとしては、ジルコニアセラミックが挙げられます。

ジルコニアセラミックは、人工ダイヤモンドとも呼ばれるほどの硬度を誇るジルコニアが含まれたセラミック素材です。
こちらの熱伝導率は、約2~3W/m・Kです。

また一般的な虫歯治療で使用される銀歯については、金属素材であるため熱伝導率が高めです。
数値としては、金銀パラジウム合金で約25~100W/m・Kです。
こちらの数字を見ても、いかにジルコニアセラミックの熱伝導率が低いかがわかります。

ちなみに、ジルコニアセラミックよりもさらに熱伝導率が低いものが口内に存在します。
それが天然歯です。
天然歯の熱伝導率は、セラミックの半分以下の約0.8W/m・Kしかありません。

セラミックの熱伝導率が低いことのメリット

セラミックは熱伝導率が極めて低いということがわかりましたが、こちらはどのようなメリットにつながるのでしょうか?
具体的には以下の通りです。

・知覚過敏のリスクが少ない
・神経への刺激が少ない
・耐久性が上がる

各メリットについて詳しく説明します。

知覚過敏のリスクが少ない

セラミックは熱伝導率が低いことにより、知覚過敏のリスクを軽減できます。

知覚過敏は、熱いものや冷たいものなどが触れたとき、一時的にズキッとした痛みを感じる状態です。
こちらを発症すると、当然食事を摂りにくくなりますし、ブラッシングのとき歯ブラシが触れることでも痛みを感じやすくなります。

セラミックは、金属のように熱が伝わりやすいわけではないため、熱い食事や冷たい飲み物などを摂ったときに、歯がしみるのを防げます。

またブラッシングの刺激にも強くなり、歯の隅々までしっかりとブラッシングできる可能性が高いです。
ブラッシングの効率が良ければ、当然虫歯や歯周病のリスクも軽減できます。

神経への刺激が少ない

神経への刺激が少ないことも、セラミックの熱伝導率が低いことのメリットです。

こちらは知覚過敏への耐性と似ていますが、歯の表面に触れた温度変化が歯髄という神経に伝わりにくいため、神経への刺激を抑えられるというものです。

神経への刺激は、当然知覚過敏のような痛みを引き起こしますし、根管治療のリスクも高まります。
また根管治療によって神経を血管を取り除くことで、歯に栄養が行き届きにくくなり、歯が乾燥して脆くなったり歯を失ったりすることが考えられます。

耐久性が上がる

耐久性が向上することも、セラミックの熱伝導率が低いメリットです。

セラミックは熱を通しにくいため、急激な温度変化による膨張や収縮が抑えられます。
このことから、素材にひび割れが発生しにくくなり、素材としての寿命を延ばすことが可能です。

ちなみに銀歯など保険診療の補綴物は、寿命が数年しかありませんが、セラミックは長ければ20年以上同じものを使い続けられることがあります。

セラミックの熱伝導率が低いことのデメリット

セラミックの熱伝導率が低いことには、以下のようなデメリットもあります。

・熱に弱い
・色が乗りにくい

各デメリットについて詳しく説明します。

熱に弱い

セラミックは熱伝導率が低いため、高温で熱が拡散しにくく、熱に弱いところがあります。

そのため、熱くて硬い揚げ物などを食べたときには、セラミックが大きなダメージを受けることが考えられます。

色が乗りにくい

セラミックは、歯科技工で色を付ける際、熱伝導率が低いことから色が乗りにくいというデメリットがあります。

まとめ

セラミック治療を検討している方は、見た目の美しさだけでなく、熱伝導率が低さにも注目することをおすすめします。
熱伝導率が低ければ、治療後の食事を含む日常生活が便利になる可能性があります。
逆に熱に弱かったり、作製する際の難易度が上昇したりすることはデメリットですが、こちらはそこまで心配することではありません。

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